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2025/11/28/金

ドイツSTEM留学に行ってきた!くるくる感想レポート

CATEGORY : Tech Kids School その他 プログラミング教育

みなさんこんにちは、Tech Kids Schoolの教室責任者をしている藤川(くるくる)です!

普段はTech Kids Schoolの渋谷校で皆さんにプログラミングを教えています。

Tech Kids Schoolでは、今年の夏に初の留学プログラムとなる「ドイツSTEM留学」を開催し、小学4年生〜高校1年生までの計13名の生徒たちと共にドイツのシリコンバレーと呼ばれる街・「ミュンヘン」に行ってきました。私も引率として生徒たちに同行させていただいたので、実施した内容や生徒たちの様子をブログに書きたいと思います!留学プログラムは今後も定期的に開催予定ですので、ぜひ興味のある方は読んでください♪

 

ドイツSTEM留学について

今回のドイツSTEM留学は5泊7日で、ドイツでの活動は主に4日間です。

・1-2日目はミュンヘンにあるプログラミングスクールを訪問し、現地の子供たちと一緒にプログラミングを用いた開発

・3日目は課外学習と称しミュンヘンにある世界的にも有名なドイツ博物館やBMWミュージアムを見学

・4日目は観光として、世界遺産ヴィース教会とノイシュバンシュタイン城を訪問

今回の留学のメインイベントは、ズバリ「世界で頑張る同年代の子どもたちとのプログラミングを通じた交流」です。

普段Tech Kids Schoolでプログラミングを学んでいる子たちは知識や技術を日々の授業で習得し、自身のアイデアを形に落とし込む力を高めてくれていますが、他の人と協力しながらプログラミング開発を行う経験や、自分のアイデアを言語化しそれを同年代の子たちと話すきっかけがあまりありません。今回最初の2日間はミュンヘンにあるプログラミングスクール「Farning」を訪問し、Farningの生徒とTech Kids Schoolの生徒がペアを作り2人で一つのWebサイト開発を行うというもの。Tech Kids Schoolではこれまで全く実施したことのない形式でのプログラミング学習ということで、「言語が違う相手と自己紹介だけでなく、今回開発するものについての話まで話せるかな?」と私もドキドキでした…。

ミュンヘンのプログラミングスクール「Farning」

実は今回の留学は、Farningの先生であるマティアス先生からいただいたご連絡から話が始まりました。

そもそもですが、ドイツの教育システムは日本と大きく異なります。

ドイツではグルンドシューレ(日本でいう小学校)に6歳から10歳までの間通い、その後の進路は3つに分かれます。

大学に行けるのは、10歳からギムナジウム(日本でいう優秀な中等学校)に通うことのできる子たちとのことで、多くの子どもたちは10歳にして今後どの道に進むのか決まってしまうとのことです。多くの人が高校や大学で今後の道を決める日本と比較すると、かなり早い段階で最初の進路選択を迫られるのが非常に印象的ですね。

(参照:文部科学省「4.ドイツの学校系統図」、総合教育政策局生涯学習推進課専修学校教育振興室より抜粋)

そんなドイツ・ミュンヘンにあるプログラミングスクール「Farning」には、ギムナジウムに通う10歳〜18歳の子たちが週に2-3回学びに来て、JavaScriptを用いたWeb 開発やロボットプログラミングなど多岐にわたってテクノロジーに触れる授業を実施しています。そして、2025年の春ごろ、「Farning」の「マティアス先生」よりTech Kids Schoolにお声がけいただき、今回の留学が実現しました。

今回の留学スケジュール

Day0:羽田空港→ミュンヘン空港

Day1:プログラミングスクール「Farning」で学習

Day2:プログラミングスクール「Farning」で学習

Day3:課外学習(BMWミュージアム、ドイツ博物館)

Day4:観光(世界遺産ヴィース教会とノイシュバンシュタイン城)

Day5:ミュンヘン空港→羽田空港

今回は5泊7日間ということで、予定満載のスケジュールでした。

ドキドキの出発当日!飛行機滞在時間は14時間!

いよいよ出発当日。

海外に1週間ほど留学をするとのことで、朝集合した際には子どもたちの間にも緊張した空気が漂っていました。ドイツまでは片道14時間のフライト。長時間の移動になります。

飛行機ではそれぞれ映画を見たり、一緒に行く子とお話ししたり、それぞれ自由に過ごしていました。

日本をお昼頃に出発した飛行機は14時間後のミュンヘンの時刻17時に到着。

専用のバスでホテルまでいき、近くのレストランでご飯を食べてこの日は就寝です。

飛行機であまり寝れなかったと言っていた子たちも、ミュンヘンについてからは目が覚めたのかとても元気な様子でした。

 

Farningでの学習1日目

留学1日目。

午前中はFarningのマティアス先生にご案内いただき、市内を観光します。生徒たちも最初は初めて会う先生に緊張していたものの、「先生と英語で話してみたい!」と意気込み、ドイツ人の生活について質問をしている様子もちらほら見かけました。

ミュンヘンはドイツの南東に位置するバイエルン州の州都で、歴史的な街並みが特徴的です。景観を守るために100m 以上する建物は建ててはいけないという条約があり、ヨーロッパ特有の整然とした街並みが美しかったです!

マティアス先生はレストランまで向かいながら、伝統的なミュンヘンの街を案内してくれました。生徒たちは数歩歩くたびに日本では見ることのできない建物にテンションが上がって写真を連写していました笑!あいにくちらほら雨も降っていたのですが、みんなとても楽しそうに街を散策していて、早速ミュンヘンの町を堪能できた様子です。(ちなみに私もヨーロッパ初上陸だったので生徒たちと同じくらいテンションが上がりました)

お昼ご飯を一緒に食べた後は、とうとうプログラミングスクール「Farning」を訪問!

ドイツの生徒たちは14時過ぎまで学校があるとのことで、それまではFarningの先生の講義形式でHTML/CSS、 JavaScriptを学びます。ここからは小学生クラスと中高校生クラスに分かれて授業スタート。普段Tech Kids SchoolではC#やSwift言語を学習している生徒たちのため、Webサイト作成を行うのは初めての経験です!ハンズオン形式でコーディングを学びつつ、自己紹介用のWebサイトを作っていきます。

小学生クラスはかなりワイワイとした雰囲気で授業を進めていました。開発を進めていく中でプログラムに関する質問がでてきたようですが、最初は中々マティアス先生に聞きづらかったようで「くるくる来て!」呼ぶ声もちらほら。しかし、「翻訳機を使いながらでいいからマティアス先生に質問してごらん」と伝えると、苦戦しつつも次第にマティアス先生に英語で質問する声で賑わってきました。英語に苦戦しながらも「どうしたら伝わるかな?」「自分のやりたいことを聞くにはどう表現したらいいかな?」と試行錯誤する生徒たちは非常に頼もしかったです。

中高校生クラスは、HTML/CSSの基本的な使い方はすぐに習得したようで、早速JavaScriptの学習に入っています!小学生クラスと比べて、とても真面目な様子で黙々と開発に取り組んでいる中高生クラス。生徒たちはTech Kids Schoolにも長く在籍し、テキストプログラミングの経験が長い生徒も多いです。新しい言語も抵抗感なく使うことができており、普段の学習の成果を感じました!

そして、ついにドイツの生徒たちと合流です!

ペアで隣同士で座り、最初は自己紹介やプレゼント交換を行います。

年が近いとはいえ、小学生の生徒たちからすると今回ペアになったのは少し学年が上のお兄さん/お姉さん。いざ慣れない言語で話すのはとても緊張します。最初は緊張感溢れる空気がクラスに張り詰めており、私も「大丈夫かな…!?」と心配でしたが、みんな練習してきた通り自己紹介を行うことができていました!

その後はペアで話し合い、この2日間で作る「Webサイトのテーマ」を話し合います。

小学生クラスは、クラス全体で7つほどテーマの案を出し、その中からペアで選ぶ方式に。「ドイツと日本の違い」や「ドイツと日本の有名な観光場所」など、お互いの国を調べてサイトにまとめるようなテーマが多く上がっていたのが印象的でした。2人でどのテーマに取り組むか話し合う時間では、英語で頑張って話している子もいれば、翻訳機を活用しながら話している子など様々です。テーマが決まった子たちからサイトの開発に入っていきますが、テーマが「ドイツと日本の〇〇」が多いだけに、コミュニケーションをとりながら進めているペアが多く、ドイツと日本の違いについて調べたり話しながら頑張っていました。

一方その頃、中高校生クラスでも自己紹介やプレゼント交換が終わり、2日間で作るWebサイトのテーマ決めを行なっていました。小学生クラスではHTML/CSSをメインに取り組んでいる一方で、中高生クラスではJavaScriptも積極的に扱うテーマを決めています。ドイツの生徒たちはJavaScriptを普段学んでいる子たちが多く、今回のテーマ決めから開発に至るまで日本の生徒たちを引っ張ってくれていました。ただ、日本の生徒たちからするとこのスピードについていくのがとても大変!作りたいものに対して、数時間前から習い始めたJavaScriptをどのようにプログラムするのかわからないことも多く、ドイツの生徒たちが書いてくれているコードを読み解いたり質問するので精一杯です。

ただ、私が本当にすごいなぁと感心したのが、ドイツの生徒たちが書いているプログラムに対して必ず質問し理解を深めようとする日本の生徒たちの姿勢です。何度聞いてもわからないくらい複雑なプログラムだったり、初日で習うにはかなりハードルの高い知識も多く扱っていたのですが、ペアの子にたくさん説明してもらいながら、時には自分でもコードを書き、自分の知識に繋げようとする姿勢が本当に素晴らしかったです。慣れない英語でコミュニケーションを工夫しながら取り組む彼らを見て、彼らの努力がひしひしと伝わってきました。

1日目を終えましたが、初めての経験ばかりで疲れてしまいかなりヘトヘトです。今日の夜に習った知識でわからなかったところを復習しようと話していた子たちもいたのですが、初日であまりに疲れていたこともあり、夕食の後はみんなホテルですぐに眠りについたようです💤

(レストランでウトウトしている子たちもいました笑)

Farningでの学習2日目

最初のイベントは会社見学!

今回訪問させていただいたのは、Celonisというソフトウェア企業で、ミュンヘンに本拠地を構えるドイツでは市場シェアが非常に高い会社です。主に、企業における業務フローの可視化/効率改善に取り組まれており、多くのエンジニアさんが在籍されています。今回は会社紹介だけでなく、在籍エンジニアさん2名からお話しを聞けるとのことで、生徒たちと一緒にお伺いしてきました!

まずは設置されている模型やディスプレイから「企業における業務フロー」について学びます。少し難しい内容ではあったのですが、模型やシミュレーション動画も用意されており、子どもたちでも感覚的に理解できるようにたくさん工夫して説明してくれました!

その後もオフィスを案内してくださったり、会議室でエンジニアさんからお話しもしていただけるなど非常に温かく私たちを迎えてくださいました。エンジニアさんからのお話しでは、実際にプログラミングを扱ってどのような仕事をしているのかなど子どもたちの学びになる話もたくさん。

中には「プログラミングを書くのが好きでエンジニアになったが、立場が上がるほどプログラムを書く量が減ってしまった…。みんなはプログラムが書けるうちに楽しむんだよ!」とユーモアあるコメントをくださった方もいて、いろんな方のお話に触れることのできた貴重な経験になりました。最後にはお土産やアイスクリームまでプレゼントしていただき、子どもたちも大喜びでした!

さて、午後はFarningでの最後の学習です!

お昼ご飯を食べて、公園で休憩をした後はFarningに向かいます。

この日は2日間かけて作ったサイトを発表する時間もあり、完成を目指して後半は頑張っていきます。

今回のブログでの紹介はここまでです!続きの日程は、一緒に引率した「てっつー」から後日ブログでご紹介予定です♪

ぜひ楽しみにしていてくださいね!

 

そして!ここで新情報のお知らせです!

Tech Kids Schoolでは、今夏のドイツSTEM留学プログラムが大変ご好評だったことを受け、第2弾として2026年春に 「Global STEM Program in シンガポール」の開催を予定しています!

今回のテーマは「デジタル先進国家シンガポールで学ぶ、次世代IT×ロボティクス!」

シンガポールは、世界デジタル競争力ランキングでは常に日本を上回り世界トップクラスに位置する、アジア屈指のテクノロジー国家です。

学校現場のICT化、プログラミング教育の推進、AI・ロボティクス教育など、子どもたちが未来のデジタル社会で活躍するための環境整備が世界最速級で進んでいます。

本プログラムでは、

・シンガポールの最先端プログラミング/ロボティクス教室への訪問

・現地の子どもたちとの交流

・STEM施設や現地IT企業への訪問

など、国内では得られない“世界標準の学び”に触れられる内容を予定しています。

来年の春は、アジア最先端のデジタル国家・シンガポールで、ITとロボティクスの未来に触れてみませんか?

興味のある方はぜひプレエントリーをして詳しい情報をゲットしてください♪

 

◎プレエントリー(ご関心登録)はこちら

https://techkidsschool.jp/event/GlobalSTEM_Singapore/