2023/09/05/火
【イベントレポート】プロが本気でScratchでゲーム作りしてみた:後編 〜いよいよプログラムの公開とゲーム開発で大切なこと〜
CATEGORY : Tech Kids School プログラミング教育 東京渋谷校
前編(https://techkidsschool.jp/school/2023/09/05/event_report_1.html)に引き続き、Tech Kids Schoolが8月に開催した「プロが本気でScratchでゲーム作りしてみた」イベントレポートをお届けします。
スクール生の親子、約100名が参加した本イベント。
2時間30分という長丁場ながら、子どもたちはみんな集中力を切らさず、後半になるにつれて更に盛り上がりを見せました。
前編では、企画担当の児玉さん、デザイン担当の今福さん、サウンド担当のクランキーさんのお話を聞きました。
いよいよ最後に、プログラムを担当した長谷部巧さんと菅家洋太さんが登場。
「みなさん、まずはScratchのコードを見たいですよね?」
と、Scratchのプログラム画面が映し出されると、会場の生徒たちは口々に「うわ…」「こんなの見たことない」「スプライトの数がはんぱない」と圧倒される様子。
Tech Kids Schoolの生徒たちにとって、最もプロの実力を感じた瞬間だったのでしょう。
長谷部さんと菅家さんからは、
「私は今回初めてScratchを触ったので、ちょっと大変でした。このひとつひとつを説明すると時間が足りないので、気になる人はぜひ後で見に来てください。
みなさんはこれからもゲーム作りに挑戦していくと思うので、今日はゲーム開発する上で、私が気をつけていることを2つ紹介します。
1つ目は、プログラムを誰にでもわかりやすくしておくこと。
私たちはチームで開発をするので、自分にしかわからないような書き方ではだめなんです。
例えば、みなさんも変数をよく使うと思うのですが、変数名を自由に記入するときに適当な番号とかにしていると、数日後に自分でもわからなくなったりしませんか?
2つ目は、定数をうまく使うこと。
チームで開発をしていると、後から『ここを修正してほしい』『速さを試してから決めたい』というオーダーがたくさん出てきます。
そのたびにこれだけの量のプログラムを書き換えていたら大変です。『やっぱり戻そう』ということもありえます。定数をつかいこなせるようになると、調整がかなり楽になるのでおすすめしたいです。」
そして児玉さんが、ゲーム作りを楽しむ生徒たちにまとめをしてくれました。
「僕たちは様々な才能を持ち寄って、チームでゲームを作っています。1人ではできないことも、チームで立ち向かえば何とかなります。良いものが作り出せます。
一番大切にしているのは、遊んでくれる人のことを考えること。これはきっとどの仕事でも同じです。僕たちは、ゲームで遊んでくれる人が楽しいかどうかをずっと考えています。ゲームが完成したらゴール、ではなくて、そのゲームを楽しんでくれる人がいてやっと報われます。
遊んでくれる人のことを想像しながらゲームを作ると、作っている方も楽しいですよ。みなさんも楽しみながらゲームを作ってくださいね!」
みんな終始集中して聞き入っており、中には真剣にメモをとる姿も見られました。
さて、最後は待望の質疑応答タイムに。
生徒たちからは、待ってましたとばかりにたくさんの手が挙がりました。
- 今回のゲーム開発はどのくらいの期間かかったんですか?
「平日は仕事があるので、土日に集中して作っていました。企画から完成まで1ヶ月くらいかかったので、実際に開発にかかった日数にすると7〜8日間くらいですね。」
- 将来エンジニアになりたいです。いつから勉強したらよいですか?
「今からたくさんゲームを作るのが一番良いと思います。いろんなゲームを作る中で、いっぱい学べると思います。」
このほかにも
・好きなゲームはなんですか?
・初めて作ったゲームはどんなゲームでしたか?
・自分が作った代表作はなんですか?(これには驚きの回答も)
・普段はどのようなゲームを開発しているんですか?
・どのような言語で開発しているんですか?
・Unityってどんなゲーム制作に向いてると思いますか?
・音源はどのように制作するんですか?
・どこで作曲をしているんですか?
・エンジニア歴はどのくらいですか?
・学生時代に好きだった教科、得意だった教科は何ですか?
・影響されたゲーム作品はありますか?
・いつからゲームクリエイターを目指しましたか?
・視力はいくつですか?
などなど・・・
質問は尽きず、イベント終了後もクリエイターさんたちには順番待ちができるほどでした。
参加した生徒からは
「作品を見たけど、これがScratchでできているとは思えなかった。音楽も動きやエフェクトもすごかった。Scratchでこんなにできるんだったら、自分もすごいゲームを作りたいと思った。」
「ゲームクリエイターになりたいので、今日みなさんに会えて嬉しかった。好きなゲームの話を聞いたり、みんな大人になってもゲームが好きなことがわかって、質問もしやすくなった。」
「サウンドを作るスタジオの写真が面白かった。これまでにどんな音を作ったのか聞いてみたい。」
「今まで1人でプログラミングをしているので、チームで一緒にプログラミングをするのは、ルールを決めたり大変なんだなと思った。プログラムを見た時に、量が多くて驚いた。」
といった感想をもらいました。
ゲームクリエイターを目指している子、プログラミングを楽しんでいる子にとって、大きな刺激をいただいた時間になりました。
実際にプロの方から聞いたり話したりした内容というのは、その後もずっと記憶に残るような大切な機会になりえます。
Tech Kids Schoolでは、今後もこうしたイベントや様々な企画を行ってまいりたいと思います。
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